口腔外科について

当院では、より広い範囲で口腔内・外の診察や外科的処置を行っております。
ここでは当院が行っている歯科口腔外科についてご紹介します。

1. 口腔外科とは?
口腔外科とは虫歯や歯槽膿漏あるいは入れ歯の治療だけではなく、口の中に発生するいろいろな疾患に対応する診療科です。
また口の中だけにかぎらず、周囲の隣接する組織に起こる疾患、全身疾患と関連のある口のなかに生じる疾患、あるいは有病者(何らかの病気を持っている方)の治療などを行っております。疾患によっては病院等の施設を紹介させていただき、連携し、治療を行ってます。

2.口腔外科で扱う疾患とは?
口腔外科で取り扱う疾患は智歯(親知らず)など歯が原因で歯茎やあごがはれる炎症、転倒などにより、歯の破折や口の中の裂傷、あごの骨折などの外傷、口の粘膜などに発生する良性および悪性腫瘍、あごの中や軟組織にできる嚢胞、唇顎口蓋裂などの先天異常、あごの大きさや位置が著しく異なり矯正治療だけでは治らない顎変形症、口腔粘膜疾患、入れ歯の維持安定性をたかめる補綴前外科、インプラント、歯牙移植、顎関節症、口に中に症状を表す全身疾患(血液疾患、膠原病など)など多種多様です。





親知らずについて
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歯のなかで一番最後にはえてくるのが親知らず(智歯)です。
現代人の顎は退縮傾向にあり、親知らずのはえるスペースがたりなくなって斜めにははえたり、あるいは一部分しかはえずに埋まっている状態になることがあります。とくに下あごにその傾向が強いようです。そのため、上の歯とは噛み合わず、ものを噛む機能はありません。



1. 親知らずがあるとどうなるの?

1. 親知らずは歯並びの一番奥にはえてくるため、歯ブラシが届きにくくて、親知らずの周りの歯ぐきに炎症をおこすことがあります。親知らずが原因の炎症は重篤な症状をおこしやすく、あごの周囲の組織に広がることがあり、とくに下あごの親知らずでは口が開きずらくなったり、ものが飲み込みにくくなったりします。

2. 親知らずは斜めにはえたりすることが多く、親知らずばかりか、隣の正常に生えている奥歯を虫歯や歯周病にすることがあります。

3. 正常にはえていない親知らずは歯茎や頬の粘膜を噛んでしまったりします。また噛み合わせがわるく、顎関節や顎の筋肉に負担をかけたりします。

4. 斜めに生えている親知らずはほかの歯の歯並びを悪くすることがあります。特に矯正治療を行った方は注意が必要です。
女性の方は、妊娠期間中につわりのため十分歯磨きができない場合があります。大切な赤ちゃんのためにも薬の服用が気になるようなら、早めに相談することを薦めます。



2. 親知らずの治療はどうするの?抜いた方が良いのですか?

親知らずの治療は抜歯が適応となります。
しかし埋まった状態の親知らずの抜歯はなかなか大変で、特に下あごの親知らずはあごの骨の中にある知覚神経(触覚や痛覚をつかさどる神経)や血管に近接しており、抜歯した後に唇や顔面皮膚の知覚異常や抜歯した部位からの大量出血の原因になりことがあります。
歯科医師とよく相談をしてから治療をうけることをお薦めします。もちろん正常に生えて、きちんと噛んでいるものや今後正常にはえる可能性があるものは抜歯をする必要はありません。



嚢胞(のうほう)について

嚢胞(のうほう)とは顎の骨や周囲の柔かい組織の中にできる膿などの液体がたまった袋のことで口腔外科では比較的頻度の高いものです。
骨の中の嚢胞は感染を起こした歯髄や歯ができる途中の組織が原因となってできるものが多く、柔かい組織の嚢胞は唾液がたまったものが多くみられます。
小さいうちは無症状であることも多いですが、大きくなると歯ぐきの腫れや痛みが生じます。治療は原因となった歯の治療や外科的に嚢胞を摘出することが必要です。



小帯切除について

唇を上下に指で押し広げると上下の唇それぞれの中央に縦に帯状の筋が見られます。
これが小帯です。
乳幼児期のお子さんに小帯が厚かったり長すぎたりするケースが多く、小帯が歯の間を越え歯ぐきの裏側まで入り込んでしまっているお子さんも見えます。

この場合、前歯の歯と歯の隙間が大きい正中離開や、発音・言語障害、見た目(審美的)が良くないなどの問題になることがあります。
子どもに多いため、経過観察をきちんとして、ある程度の年齢になっても改善されないと判断した場合は小帯付着異常として小帯切除をおこないます。




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