歯周病治療について
歯周病とは? よく聞く名前ではあると思いますが、意外ときちんとした意味を知らない人も多いと思われます。 詳しく言うと歯肉(歯ぐき)や歯槽骨(歯を支える骨)など歯を支える歯の周りの組織全体に起こる病気の事なのです。 大人の病気と思われていましたが、最近は食生活の変化により10代でも初期的な症状を起こしている事があります。 症状としては、歯肉が腫れて軽い出血を伴う歯肉炎→歯が動き出す軽度の歯周炎→歯槽骨の破壊が進み歯がぐらつき、歯肉から膿が出る重度の歯周炎となります。ここまで行くと抜歯しか治療法はありません。 歯周病の原因となるもの 歯周病の直接の原因は、歯垢の中の細菌が引き起こすことが多いのですが、それを悪化させる要因は他にもたくさんあります。 その中で代表的な4つを上げると、歯磨きが不十分。寝ているときの歯ぎしり。疲れやストレスによる体の免疫力低下、糖尿病などの体の病気が当たります。 体の病気によるものを除けば、あなた本人の努力でいくらでも予防可能なものばかりなのです。 予防の面で気をつけること 主に次にあげることを気をつけて生活していってください。 1・歯磨きは丁寧に。 虫歯と同様、歯周病もまた歯垢の中の細菌が原因で起こります。 食後は出来るだけ早くブラッシングをするよう心がけてください。特に就寝前にはしっかりとプラークコントロールが必要です。 2・砂糖は必要最低限に。 砂糖は細菌を異質なものに変え、歯垢をよりネバネバとしたものとして歯にくっつかせます。出来るだけ甘いものは取らないように。ましてや長く口の中にとどまるキャンディやキャラメルは本来なら御法度。 3・しっかり噛んで 食べよう 歯槽骨や歯根(歯の根)等を鍛えるには噛むことが一番。食事は一口につき30~50回は噛むようにしましょう。唾液の中の成分が骨の回復の手助けをしてくれます。 4・疲れをためない 体が疲れてくると、その影響はすぐに歯肉に出てきます。その弱った歯肉に歯垢が悪さをして、油断しているとすぐに歯周病におかされてしまうのです。またストレスをためることも歯肉を弱くしていく要因になります。 歯周病の診査 1、歯垢の有無 歯に付着している汚れがないか調べます 2、歯周ポケットの検査歯周ポケットの深さを調べます 3、歯周ポケットはプローブという器具で調べます。 歯周ポケットが深くなると、歯周病菌が増えてきます。 4、歯の動き(動揺度)を調べます 歯周病が進行してくると、歯がぐらぐら動いてきます。 その他 レントゲン検査、顕微鏡検査、唾液検査を行います。 この写真とご自分の歯ぐき(歯肉)を鏡で見て写真と比較してみましょう!
歯周組織が健康であれば歯肉の色、形、位置が写真のような状態にあります。 歯周病の初期段階 歯周病の初期段階である歯肉炎の状態です。歯と歯の間にある歯肉が赤味を帯びて腫れています。おそらくブラッシングをした時に歯ブラシに血が付いてきます。 時間と費用をかけて歯の治療を受けてもご自分の管理が不十分だったり、歯科医院で受ける定期検診を受けていないと歯肉の炎症や位置の変化を見逃してしまうことがあります。